ことわざは、一見シンプルに見えても、その裏には歴史・宗教・生活文化が隠れています。ここでは、少し難しくて意味を誤解しやすい20のことわざを紹介します。あなたはいくつ理解できるでしょうか?
難解ことわざ20選
仏作って魂入れず
立派なものを作っても、肝心な仕上げを欠いては無意味。
👉 仏像は「開眼供養」で魂を入れて初めて尊像となることから。
蛙の面に水
どんな仕打ちを受けても、全く意に介さないこと。
👉 蛙は水を浴びても平気なことから。江戸川柳では「蛙の面に小便」とも。
鯖を読む
数をごまかすこと。
👉 鯖は鮮度が落ちやすく、魚市場で素早く数をごまかして売ったことに由来。
鴨が葱を背負ってくる
好都合なことがさらに重なること。
👉 鴨鍋の材料がそろって現れるという江戸っ子らしい洒落。
馬子にも衣装
どんな人でも、身なりを整えれば立派に見える。
👉 馬子(馬を引く人)も良い服を着れば格好がつく、という社会風刺。
柳の下にいつも泥鰌はいない
一度の幸運が何度も繰り返されるとは限らない。
👉 柳の根元で毎回泥鰌が捕まるわけではないことから。
猫の首に鈴をつける
実現が困難な計画。
👉 イソップ寓話。ネズミが猫に鈴を付けようと決めたが、誰も実行できなかった。
犬も歩けば棒に当たる
行動すれば思わぬ出来事に出会う。
👉 本来は「災難に遭う」意味だったが、後に「幸運に出会う」意味に変化。
角を矯めて牛を殺す
小さな欠点を直そうとして、全体を台無しにすること。
👉 中国『塩鉄論』。牛の角を直そうとして殺してしまった故事。
二階から目薬
やりにくくて効果が薄いこと。
👉 二階から目薬を差しても届かない、という滑稽な想像から。
三日坊主
長続きしないこと。
👉 修行僧が三日も持たずに寺を去った様子から。
猿の尻笑い
自分も欠点があるのに、人を笑うこと。
👉 猿の尻が赤いのに、他の猿の尻を笑うことから。
馬耳東風
人の意見を聞き流すこと。
👉 晋の詩人・于武陵の詩に由来。春風を受けても馬は意に介さない様子。
蛇足
余計なことをして逆効果になること。
👉 『戦国策』。蛇の絵に余分な足を描いて負けた故事から。
泥棒を捕らえて縄をなう
事が起こってから慌てて準備すること。
👉 本来は事前に縄を用意すべきなのに、後から作っても遅いという戒め。
長い物には巻かれろ
強者や権力には逆らわず従うほうが得。
👉 蛇などの長い物に巻かれたら逃れられないことから。
仏の顔も三度まで
寛容な人でも、三度も侮辱されれば怒る。
👉 「三」は限度を示す数。仏教説話に由来。
鬼に金棒
強い者がさらに力を得て無敵になること。
👉 鬼の怪力と、金棒という武器の象徴が合わさったもの。
覆水盆に返らず
一度したことは取り返しがつかない。
👉 中国故事。夫婦関係の修復を望む夫に、妻が「覆した水は戻らない」と告げた逸話。
人間万事塞翁が馬
人生の幸不幸は予測できない。
👉 『淮南子』。塞翁の馬の寓話。災いが幸いに、幸いが災いになることの象徴。
まとめ
ことわざは単なる言葉遊びではなく、生活の知恵や歴史観、宗教的な教えを映し出しています。
「古臭い表現」と思われがちですが、背景を知ると、日常の会話や文章がぐっと豊かになります。
あなたはいくつ理解できましたか?
知っていることわざが多かった人も、初めて知ったものが多かった人も、きっとお気に入りの一つが見つかったはずです。ぜひ、日常で使ってみてください。


