はじめに:暮らしの中で感じる「また値上げ」
スーパーやコンビニに行くたびに、ちょっとずつ値段が上がっている——。
そんな実感、ありませんか? 2025年の秋に入っても、食品や光熱費、ガソリン代、外食費など、生活に欠かせない品目の値上げが続いています。
実際、統計データを見ても、この数年の物価上昇は明らかです。ここでは、2020年から2025年までのCPI(消費者物価指数)推移グラフをもとに、物価高の背景と今後の見通しをわかりやすく解説していきます。
CPI(消費者物価指数)とは?
まず押さえておきたいのが、「CPI(Consumer Price Index)」=消費者物価指数です。
これは、私たちの暮らしに関わるモノやサービスの価格を総合的に示した指標で、2020年の物価水準を100としたとき、各年・各月がどれくらい上がっているか(または下がっているか)を表します。
例えば、2025年8月のCPIは112.1。
これは、2020年と比べて生活にかかるコストが約12%上がっているという意味です。物価上昇が「なんとなく」ではなく、実際に数値でもはっきりと現れているのです。
2020年〜2025年のCPI推移

グラフを見ると、2020年から2025年にかけて、CPIは緩やかではあるものの右肩上がりの上昇トレンドを続けていることがわかります。
とくに2022年以降の上昇が顕著で、2023〜2025年にかけては110前後を維持しながら、じわじわと上がっています。
物価が上がり続けている4つの背景
では、なぜこんなに長期間にわたって物価が上がり続けているのでしょうか?
主な要因は、大きく分けて次の4つです👇
① 国際的な原材料・エネルギー価格の上昇
世界的に、原油・天然ガス・小麦・大豆といった生活の基盤となる資源や食料品が高騰しています。
ウクライナ情勢や中東の緊張、異常気象などが絡み、資源価格は不安定なまま。日本は輸入依存が高いため、この影響をダイレクトに受けています。
② 円安による輸入コストの増加
2025年現在、為替相場は1ドル=150円前後の円安水準が続いています。
円の価値が下がると、同じものを輸入するのにもより多くの円を支払わなければならないため、輸入品の価格は上昇します。これは食品、日用品、エネルギーなど、幅広い分野に影響を与えています。
③ 人手不足と賃金上昇
物流、飲食、建設、小売など、多くの業界で人手不足が深刻です。
企業は人材確保のために賃金を引き上げざるを得ず、上がった人件費が商品やサービス価格に転嫁されることで、物価上昇圧力がかかっています。
④ 企業の値上げ戦略と「インフレ慣れ」
近年は、企業が一気に価格を上げるのではなく、段階的な値上げを繰り返す戦略が一般的になっています。
消費者側も「値上げ慣れ」してしまい、少しぐらいの値上げでは買い控えしなくなったため、企業も値上げをしやすい環境が整っているのです。
今後の見通し:3つのシナリオ
では、この物価高は今後どうなっていくのでしょうか?
専門家の間では、大きく3つのシナリオが考えられています👇
| シナリオ | 内容 | 物価の動き |
|---|---|---|
| A:沈静化 | 資源価格や為替が安定し、物価上昇が収まる | 2%前後まで落ち着く |
| B:高止まり(現実的) | 円安や人件費上昇が続く | 3〜4%の上昇が続く |
| C:再加速 | 地政学リスクなどで再び資源高・円安 | 5%超えのインフレも |
現状もっとも可能性が高いのは「B:高止まり」シナリオです。
短期間で物価が下がる兆しは見えず、しばらくは高い水準が続くと見られています。
生活防衛のポイント
物価高は個人では止められませんが、家計への影響を和らげる工夫はできます👇
- 値上げ前のまとめ買いや特売の活用
- 光熱費削減(断熱・省エネ家電など)
- 値上げ情報を早めにキャッチする
- ふるさと納税・ポイ活などの制度活用
- 投資や副業で収入源を増やす工夫
小さな積み重ねでも、長期的には大きな違いになります。
まとめ:物価高は「一時的」ではない
CPIの推移グラフを見ると、2020年以降の物価上昇は一過性ではなく、構造的な要因で続いていることがわかります。
これからの家計管理では、「そのうち下がる」と楽観視するのではなく、長期戦を前提に備えることが大切です。
📝 参考データ
- 総務省統計局「消費者物価指数」
- 日本銀行「経済・物価情勢の展望」
- 帝国データバンク「値上げ動向調査」


