✅ メタディスクリプション
マッチングアプリは出会いの主流ですが、詐欺やぼったくりなどの被害も増加中。20〜40代男女向けに、最新データと安全な使い方を解説します。
マッチングアプリは“いまの出会いの主流”。ただし現実は甘くない
- 2023年に結婚した人のうち、婚活サービス経由は15.3%、この中でネット系(サイト・アプリ)経由は過去最高の11.4%。いまや出会いの重要なインフラです。リクルートブライダル総研
- 独身者の婚活サービス利用経験は26.3%。また、**婚活サービスで出会った恋人との満足度は71.5%**で、その他の出会い(65.5%)より高いという結果も出ています。リクルートブライダル総研
- 一般の利用実態としても、調査母集団は異なるものの、20代で利用経験54.8%、30代50.4%など、若い世代で利用が一般化。MMD研究所
必要不可欠な出会いのツールになった一方で、被害・トラブルも確実に増えています。
データで見る“いま起きているトラブル”
1) SNS型ロマンス/投資詐欺(警察庁統計)
- 2025年上半期だけで認知件数5,345件、被害額590.8億円。1件あたり約1,106万円と高額化が続いています。1日あたりの被害額は約3.3億円。警察庁
2) マッチングアプリきっかけの「ぼったくり」誘い込み
- 2025年1〜5月だけで約140件、約1億4,500万円の被害を警視庁が確認。アプリで知り合った相手に店名を伏せて連れられ、飲食店で高額請求される手口が目立ちます。TOKYO MX
- 実際に男女7人逮捕の捜査事例も報じられ、手口の組織化・匿名化(いわゆる“トクリュウ”)が指摘されています。朝日新聞
3) 若年層の消費生活相談にも「出会い系サイト・アプリ」
- 国民生活センターの18・19歳の相談では、「出会い系サイト・アプリ」関連が上位(2024年度:452件)。若年層にも深く浸透し、相談が継続的に寄せられています。国民生活センター
これらは「氷山の一角」で、統計に上がらない被害(泣き寝入り・申告躊躇)も相当量あると推測されます。
よくある手口(実例と傾向)
| 手口 | 典型的な流れ | 何が起きる? |
|---|---|---|
| SNS型ロマンス/投資詐欺 | アプリで関係形成→外部SNSへ誘導→投資/送金を迫る | 高額送金。既遂1件あたり1,100万円規模の被害も。警察庁 |
| ぼったくり飲食店誘導 | デート提案→店名・場所を曖昧にしたまま誘導→個室等で多額請求 | 短時間で数十万円の請求や脅し。23年秋〜25年春で被害者54人・約8,000万円の例も報道。TOKYO MX |
| 悪質勧誘(ホストクラブ等) | 目的を隠して近づき、関係形成後に来店・契約を迫る | 多額の債務・継続的な支払い。警察庁が各警察に厳正対処を通達。警察庁 |
| サクラ/ポイント消費誘導 | アプリ→外部サイトへ誘導→メッセージ解放や連絡先交換で課金 | 返金困難、個人情報流出の懸念。国民生活センターは事例集で注意喚起。国民生活センター |
行政・業界の対応
- 政府は**「国民を詐欺から守るための総合対策」で、SNS・マッチングアプリ事業者に個別注意喚起や技術的対策**を促進。警察庁+1
- 婚活分野には第三者認証制度(インターネット型結婚相手紹介サービス業認証制度)もあり、独身証明の扱い・不適切利用者の排除など一定の基準が示されています。内閣官房ホームページ
- 事業者側でも、警視庁と協働したアプリ内注意喚起や不正アカウント対応が進展。東京新聞
使うなら——最低限のセルフディフェンス
会う前
- 通話・ビデオ通話で本人確認(相手が外部SNSへ即時誘導してきたら赤信号)。警察庁
- プロフィールと一貫性があるか(職業・生活圏の矛盾、短期間での急な“投資”話は即ブロック)。警察庁
- 認証・通報機能が整ったアプリを選ぶ(認証制度や安全対策の開示があるか)。内閣官房ホームページ
会うとき
- 初回は昼+人通りの多い場所/友人に行き先共有。店は自分で予約(相手が場所を伏せるのは危険)。TOKYO MX
- 支払いは都度・明細確認。不当請求は110番か**消費生活センター(188)**へ。国民生活センター
金銭・投資の話が出たら即撤退
- 外部サイト登録・仮想通貨送金・高額決済はしない/スクショ保存→警察相談(#9110)。警察庁
それでも、アプリ経由の良縁は増えている(データ)
- 先述の通り、ネット系婚活サービス経由の結婚は過去最高、恋人満足度も高い傾向。「出会いの機会の拡大」という社会的メリットは大きい。リクルートブライダル総研
- 一方で、若者・新規利用者ほど手口に不慣れで狙われやすい。統計に現れた高額・組織化した詐欺は、ツールが成熟するほど巧妙化します。警察庁
主要データ早見表
| 指標 | 最新値・要点 | 出典 |
|---|---|---|
| 結婚のきっかけ(婚活サービス経由) | 15.3%(2023年婚姻者、ネット系は**11.4%**で過去最高) | リクルートブライダル総研 |
| 独身者の婚活サービス利用経験 | 26.3% | リクルートブライダル総研 |
| アプリ利用の一般実態(若年) | 20代54.8%、30代**50.4%**が利用経験 | MMD研究所 |
| SNS型ロマンス/投資詐欺(2025上期) | 5,345件/590.8億円、1件あたり約1,106万円 | 警察庁 |
| ぼったくり誘い込み(2025/1–5、都内) | 約140件/約1.45億円 | TOKYO MX |
| 若年層相談(18–19歳、2024年度) | 出会い系サイト・アプリ:452件 | 国民生活センター |
まとめ
- マッチングアプリは“出会いの主戦場”になった。 結婚・交際の成果がデータで裏付けられている。リクルートブライダル総研
- しかし被害の裾野も拡大。 ロマンス/投資詐欺は高額化・巧妙化、デート誘導型ぼったくりも顕在化。警察庁TOKYO MX
- 使い方次第で安全性は大きく変わる。 公式機能(本人認証・通報)、会う前の確認、場所の主導権、金銭話の即遮断が“最低限の防具”。内閣官房ホームページ警察庁
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